平成29年度 1級舗装施工管理技術者資格試験 一般 試験問題(1/3)
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【問 | 1】 軟弱地盤の対策工法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1) | 表層排水工法は、表層部にトレンチを設置することにより、施工機械のトラフィカビリティを確保する工法である。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2) | 盛土載荷重工法は、構造物の建設前に軟弱地盤に荷重をあらかじめ載荷させておくことにより、粘土層の圧密を進行させ、残留沈下量の低減や地盤の強度増加を図る工法である。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(3) | サンドマット工法は、地盤表層に砂を敷きならすことにより、軟弱層の圧密のための上部排水を確保する工法である。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(4) | 静的圧入締固め工法は、流動性の低い注入材を地盤中に強制的に圧入し、粘性土地盤を締め固める工法である。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
解答と解説: 解答--- (4)
【解説】 参照:(テキスト1章P14)(道路土工−軟弱地盤対策工指針6章6-2参照)
| 【問 |
2】 擁壁に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
片持ばり式擁壁は、躯体自重とかかと版上の土の重量によって土圧に抵抗する。 | (2) |
重力式擁壁は、躯体自重によって土圧に抵抗し、躯体断面には引張応力が生じないような断面とする。 | (3) |
山留め式擁壁は、裏込め部に敷設された補強材と裏込め材との摩擦抵抗力によって壁面を保つものである。 | (4) |
もたれ式擁壁は、地山または切土部にもたれた状態で自重のみで土圧に抵抗する。 |
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| 解答と解説: 解答--- (3)
【解説】(3)の説明は補強土擁壁で、山留め式擁壁の説明では無い。山留め式擁壁は壁面の曲げ剛性と水平抵抗によって安定を保つ形式の擁壁(下図参照)で、アンカー付きと自立式の2種類に分類できる。 参照:(テキスト1章P25〜29)(道路土工−擁壁工指針1章、資料-1)
| 【問 |
3】 高速自動車国道における視線誘導標に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
反射体の色は、本線左側路側が橙色、ランプは白色とする。 | (2) |
原則として全線連続して視線誘導標を設置するものとする。ただし、道路照明施設がある場合は設置を省略することができる。 | (3) |
反射体の形状は丸形とし、大きさは直径100oとする。 | (4) |
設置高さは、本線左側路側に設置する場合、路面上から反射体の中心まで120p、その他の場所に設置する場合は90pを標準とする。 |
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| 解答と解説: 解答--- (1)
【解説】以下に示すとおり、ランプの色は橙色と決められている。
(2) 設置間隔 視線誘導標相互の設置間隔は、道路の線形等を勘案し定めるものとする。 ただし、最大設置間隔は50mとするものとする。 (3) 設置位置及び設置高さ 1) 視線誘導標の設置位置は、建築限界の外側直近とするものとする。 2) 視線誘導標の設置高さは、本線左側路側に設置する場合路面上から反射体の中心まで120cm、その他の場所に設置する場合、路面上から反射体の中心まで90cmを標準とするものとする。 参照:(テキスト1章P37)(視線誘導標設置基準)
| 【問 |
4】 土工用建設機械に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
振動ローラは、振動によって土の粒子を密な配列に移行させ、小さな重量で大きな締固め効果が得られる。 | (2) |
タイヤローラは、バラストの載荷によって総重量を変化させることができるので、岩塊や岩片が混入した土でも安定した走行が可能である。 | (3) |
バックホウは、機械が設置された地盤より低い所を掘削するのに適した機械で水中掘削もできる。 | (4) |
ブルドーザによる押土運搬では、走行抵抗を減ずるため下り勾配で作業することが望ましい。 |
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| 解答と解説: 解答--- (2)
【解説】締固め作業及び締固め機械 2) タイヤローラ 空気入りタイヤの特性を利用して締固めを行うもので、タイヤの接地圧は載荷重及び空気圧により変化させることができる。タイヤ圧は締固め機能に直接関係するもので、一般に砕石等の締固めには接地圧を高くして使用し、粘性土等の場合には接地圧を低くして使用している。注意すべきことは、@バラスト(水、または鉄等)を載荷することによって、総重量を3t〜35t程度に変化させることができるが、盛土材料の土質により締固めエネルギーを適切に調整すること、A岩塊や岩片が混入した土では走行が不安定になり、ある程度以上のものは取り除く必要があること、などである。 3)振動ローラ 振動ローラは、一般に粘性に乏しい砂利や砂質土の締固めに効果があるとされている。一般に岩や礫の締固めには、重い機械で高振動数のものがよいとされている。また、機種によっては粘性土に対しても効果がある。 特に大型の振動ローラは深さ方向への締固め効果が他の機種に比べ良好なので、各締固め層内の下層が十分に締め固まっていることを確認した上で敷均し厚さを大きくすることができる。使用上注意すべき点は、@ローラの重量と土の性質に見合った振動数や起振力によって締め固めること、A振動ローラは岩塊や岩片が混入した土ではスリップにより走行不能に陥りやすいこと、などである。 4) タンピングローラ タンピングローラは突起の先端に荷重を集中することができるので、土塊や岩塊等の破砕や締固めに効果がある。粘質性の強い粘性土の締固めにも効果的といわれているが、鋭敏比の大きい高含水比粘性土では突起による土のこね返しによって、かえって土を軟弱化させるので注意が必要である。タンピングローラは優れた締固め機械として、フィルダム等の大土工現場等で使用されてきたが、道路土工での使用例は少ない。 参照: (テキスト1章P10、11)(道路土工−盛土工指針5章参照)
| 【問 |
5】 公共工事標準請負契約約款の内容に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 | (1) |
受注者は、工事の施工に当たり、工事現場の形状等設計図書に示された自然的又は人為的な施工条件と工事現場が一致しないときは、その旨を直ちに監督員に通知し、その確認を請求しなければならない。 | (2) |
発注者は、必要があると認められるときは、工期若しくは請負代金額を変更し、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。 | (3) |
発注者は、工事用地その他設計図書において、定められた工事の施工上必要な用地を受注者が工事の施工上必要とする日までに確保しなければならない。 | (4) |
設計図書に示された施工条件と実際の工事現場が一致しない場合で、工事目的物の変更を伴わないものは、受注者が設計図書を訂正又は変更を行わなければならない。 |
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| 解答と解説:
解答--- (4) 参照: (テキスト3章P8) (公共工事標準請負契約約款18条)
| 【問 |
6】 設計図書に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 | (1) |
工事材料の品質は、設計に定めるところによるが、設計図書にその品質が明示されていない場合は、中等の品質を有するものとする。 | (2) |
発注者は、必要があると認めるときは、施工計画書の変更内容を受注者に通知して、施工計画書を変更しなければならない。 | (3) |
仮設や施工方法などは、契約書および設計図書に特別の定めがある場合を除き、発注者がその責任において定めるものとする。 | (4) |
設計図書は、工事目的物の形状などを示す図面、現場説明書および現場説明に対する質問回答書から構成されるものである。 |
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| 解答と解説: 解答--- (1)
【解説】公共工事標準請負契約約款の第十三条第1項では、「工事材料の品質については、設計図書に定めるところによる。設計図書にその品質が明示されていない場合にあっては、中等の品質を有するものとする。」とある。 参照: (テキスト3章P4) ( 公共工事標準請負契約約款)
| 【問 |
7】 路線測量に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
縦断測量は、中心杭高及び中心線上の地形変化点の地盤高や主要な構造物の標高を求める作業をいう。 | (2) |
中心線測量は、路線選定の結果に基づき、地形図上の交点の位置を座標として定める作業をいう。 | (3) |
仮BM設置測量は、縦断測量及び横断測量に必要な水準点を現地に設置し、標高を定める作業をいう。 | (4) |
用地幅杭設置測量は、取得等に係る用地の範囲を示すため所定の位置に用地幅杭を設置する作業をいう。 |
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| 解答と解説: 解答--- (2)
【解説】中心線測量……道路の中心線を定める測量で、道路工事を始めるにあたっての基本的な測量で、路線選定の結果に基づき、地図上のIPの位置を座標として定めるものである。 参照: (テキスト1章P60)(公共測量作業規程の準則第390条)
| 【問 |
8】 道路土工に用いる土質試験に関する次の組合せのうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
ポータブルコーン貫入試験・・・・粘着力・・・・・・・・・・・・・・・・基礎地盤の安定性 | (2) |
液性限界・塑性限界試験・・・・・コンシステンシー指数・・・・地盤の液状化 | (3) |
平板載荷試験・・・・・・・・・・・・・地盤反力係数・・・・・・・・・・・基礎地盤の支持力 | (4) |
標準貫入試験・・・・・・・・・・・・・N値・・・・・・・・・・・・・・・・・・・基礎地盤の支持力 |
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| 解答と解説: 解答--- (1)
【解説】 ポータブルコーン貫入試験は現位置での地盤の貫入抵抗(せん断強さ)を測定するもので、一般に作業機械・車両等のトラフィカビリティを判定する。従って不適当である。
液性限界試験・塑性限界試験は、土のコンシステンシー(固体と液体の含水量によって変わる硬さ)を測定する試験である。 土は塑性状態から、さらに水を加えると液性状態になるが、この限界の含水比を液性限界(wl)といい、また、塑性状態の土が水分を失っていくときの塑性状態から半固体状になる限界を塑性限界(wp)という。 上記の液性限界試験・塑性限界試験結果から得られる応用の諸指数としては塑性指数、タフネス指数、コンシステンシー指数がある。 塑性指数(IpまたはPI)は液性限界と塑性限界の差(Ip = wl−wp)で表わされる。 設問に示されるコンシステンシー指数は液性限界と自然含水比(w)との差と塑性指数との比{Ic = (wl−w)/Ip }で示される。これは粘性土の相対的な硬さや安定度を意味するが、Ic≧1の場合自然含水比が塑性限界に近いかあるいはそれ以下となり、比較的安定した状態と言える。Ic≒0の場合は自然含水比が液性限界に近く、このような土を乱せば液状化することになることを示している。著しく不安定化する危険性のあることを示している。更にIc<0の場合、見かけとは異なり内部では既に液状化している。わずかな刺激で一気に液状化が顕在となる(クイック・クレイ;揺さぶるだけで泥水になる粘土)。 参照: (テキスト1章P63〜68)(道路土工−軟弱地盤対策工指針第3章;土質試験法)
| 【問 |
9】 路床の支持力評価に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
置換材料に良質な粒状材料を使用する場合は、修正CBRによって評価してよい。 | (2) |
自然地盤の層および改良した層のCBRの上限は設けなくてもよい。 | (3) |
路床の土質が均一の区間で、極端なCBR値が得られた場合は棄却判定を行う。 | (4) |
置換材料のCBRは、設計CBRを求める際のCBR試験によって評価を行う。 |
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| 解答と解説: 解答--- (2)
【解説】路床の評価に関する留意点は以下の通りである。 参照:(テキスト2章P21,22,23)(舗装設計便覧第5章)
| 【問 |
10】 舗装の設計に関する次の記述のうち、不適当なものどれか。 | (1) |
疲労破壊抵抗性に着目した構造設計方法には、経験にもとづく設計方法および理論的設計方法などがある。 | (2) |
理論的設計方法では、TA法による場合で必要となる等値換算係数の設定が不要で、新材料・新工法を検討しやすい。 | (3) |
舗装の性能指標の値は施工直後の値とするが、必要に応じ、供用後一定期間を経た時点での値を設定する場合がある。 | (4) |
舗装計画交通量は、一方向2車線の道路においては、大型自動車の一方向当たりの日交通量の70%が1車線を通過するものとして算定する。 |
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| 解答と解説: 解答--- (4)
【解説】舗装計画交通量 参照:(テキスト2章P10,17,19)(舗装設計便覧第5章;舗装設計施工指針第2章)
| 【問 |
11】 ある区間で5地点のCBRmを求めたところ、4.6、6.6、4.5、6.0、3.3であった。このとき、この区間のCBR( @ )と設計CBR( A )の組合せとして正しいものは次のうちどれか。ただし、これらの5地点のCBRmの標準偏差は1.3とし、棄却の必要はないものとする。 | (1) |
@ 3.7 A 4 | (2) |
@ 5.0 A 3.7 | (3) |
@ 3.7 A 3 | (4) |
@ 4 A 3 |
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| 解答と解説: 解答--- (3)
【解説】区間のCBRは次式で求める。
設計CBRが2であるものの、構築路床を設け ることが困難な場合に適用する。 参照: (テキスト2章P21,22)( 舗装設計便覧第5章)
| 【問 |
12】 コンクリート舗装の補修の構造設計に関する次の記述のうち、不適当ものはどれか。 | (1) |
打換え工法には、コンクリート舗装とアスファルト舗装によるものがあるが、いずれの場合も、補修時の舗装断面の設計は、新設の場合に準拠して行う。 | (2) |
版厚の設計は、舗装計画交通量に応じ、コンクリート版の設計基準圧縮強度をもとにして行う。 | (3) |
既設舗装の構造評価方法には、既設コンクリート版の破損状況にもとづいてアスファルト舗装の場合の残存等値換算厚に準じて行う方法がある。 | (4) |
コンクリート版の厚さは、車両の輪荷重によって生じる応力と温度応力で決定される。 |
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| 解答と解説: 解答--- (2) 【解説】経験にもとづく設計方法によるコンクリート舗装の構造設計のおおまかな手順は,基盤条件である路床の設計支持力係数あるいは設計CBRをもとにして路盤面における所要の支持力係数が得られるように路盤の厚さを設定し,さらに舗装計画交通量および使用する舗装用コンクリートの設計基準曲げ強度に応じてコンクリート版の厚さを設定する。その他コンクリート版厚の設定に配慮すべきものとして、環境、交通等条件等によって発生する応力、例えば温度変化によって発生する温度応力,輪荷重による応力などがある。 参照: (テキスト2章P30)(舗装設計便覧第6章)
| 【問 |
13】 各種の舗装に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
明色機能を有する舗装は、夏期に路面の温度上昇を抑えることができるため、耐流動性が期待できる。 | (2) |
騒音低減機能を有する舗装には、ポーラスアスファルト舗装だけでなく、小粒径骨材露出舗装や弾力性舗装もある。 | (3) |
透水機能を有する舗装には、透水性舗装だけでなく、自然の被覆状態を模倣した土系舗装や緑化舗装もある。 | (4) |
凍結抑制機能を有する舗装は、路面の凍結を抑えることができるため、凍上抑制効果も期待できる。 |
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| 解答と解説: 解答--- (4)
【解説】寒冷地域の舗装では、凍結深さから必要置き換え深さと舗装の厚さとを比較し、もし置き換え深さが大きい場合は、路盤の下にその厚さの差だけ、凍上の生じにくい材料の層を設ける。この部分を凍上抑制層と呼び、路床の一部と考える。凍上抑制層は,原地盤を所定の深さまで掘削し,掘削面以下の層をできるだけ乱さないように留意しながら,良質土または凍上抑制効果のある材料を敷きならし,締め固めて仕上げる。凍上抑制層の一層の敷きならし厚さは,仕上がり厚で20cm以下を目安とする。 参照: (テキスト2章P23)(舗装施工便覧第5章)
| 【問 |
14】 アスファルト混合物に用いる材料に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
天然砂は、川砂、山砂および海砂などに分かれ、海砂には塩分が含まれており、アスファルト混合物の品質に影響を及ぼすので使用を控える。 | (2) |
回収ダストは、アスファルトプラントで加熱アスファルト混合物を製造する際に、ドライヤなどで加熱された骨材から発生する、粉末状のものをいう。 | (3) |
鉄鋼スラグには、高炉スラグと製鋼スラグがあり、加熱アスファルト混合物用骨材には、一般に製鋼スラグが使用される。 | (4) |
再生骨材には、アスファルトコンクリート再生骨材とセメントコンクリート再生骨材があり、再生加熱アスファルト混合物にはアスファルトコンクリート再生骨材が使用される。 |
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| 解答と解説: 解答--- (1)
【解説】天然砂は採取場所によって川砂、山砂、海砂などに分かれる。天然砂は採取場所によって粒度が変化しやすいので、注意する必要がある。
| 【問 |
15】 舗装に用いる瀝青材料に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
トリニダッドレイクアスファルト(天然アスファルト)は、グースアスファルト混合物やロールドアスファルト混合物用アスファルトの改質材として用いられる。 | (2) |
舗装用石油アスファルトの種類は、40〜60、60〜80、80〜100、100〜120に分類されており、80〜100は積雪寒冷地域で用いられることが多い。 | (3) |
石油アスファルト乳剤の浸透用乳剤は、シールコートやアーマーコートなどの表面処理や、プライムコートあるいはタックコートに用いられる。 | (4) |
ポリマー改質アスファルトには、プラントミックスタイプとプレミックスタイプがあり、前者は、あらかじめアスファルトと改質剤を均一に混合したもので、通常ローリ車で供給される。 |
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| 解答と解説: 解答--- (4)
【解説】設問は、タイプの説明が真逆である。ポリマー改質アスファルトには2つのタイプがある。 参照:(テキスト2章P38) (舗装施工便覧3章)
| 【問 |
16】 舗装の路盤用材料に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
製鋼スラグは、スラグ中に存在する石灰分が、水と反応して膨張する性質があるため、一定期間のエージングを行い、水浸膨張比が規格値を超えるものは使用してはならない。 | (2) |
再生路盤材料には補足材(砕石、高炉徐冷スラグ、クラッシャラン、砂など)を加えて、所定の品質に調整した、再生クラッシャランや再生粒度調整砕石などがある。 | (3) |
安定処理路盤材料のセメント安定処理材料は、下層路盤に用いられるものであり、上層路盤には使用してはならない。 | (4) |
粒状路盤材料には、使用目的により強度および材質に規格が設けられており、強度としては修正CBR、材質として粒度、PI(塑性指数)などが定められている。 |
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| 解答と解説: 解答--- (3)
【解説】路床、路盤の施工では下表に示す築造工法が用いられる。
〔注1〕上記以外の工法でも、耐久性の確認されているものは 採用してもよい。 〔注2〕構築路床とは、目標とする盛土の最上部の支持力が確保 されるように構築した層、原地盤を安定処理工法等で支持力が 確保されるようにした層、原地盤の凍結融解に対する 影響を緩和させるために設ける凍上抑制層などをいう。 1) 下層路盤 下層路盤の築造工法には、粒状路盤工法、セメント安定処理工法および石灰安定処理工法がある。 ・ 下層路盤材料選定の留意点 @ 下層路盤材は、通常、施工現場近くで経済的に入手できるものを使用する。その入手した路盤材の修正CBRやPIが下層路盤材の品質規格に入らない場合は、補足材やセメント、石灰などを添加し、規格を満足するようにして使用する。再生路盤材も同様にして有効利用を図るとよい。下層路盤材料の品質規格を下表に示す。
〔注〕修正CBR試験:路盤材料や盛土材料の品質基準を表す指標。 3層に分けて各層92回突き固めたときの最大乾燥密度に対する 所要の締固め度に相当するCBR。 上層路盤の築造工法には、粒度調整工法、セメント安定処理工法、石灰安定処理工法、瀝青安定処理工法およびセメント・瀝青安定処理工法などがある。 ・ 上層路盤材料選定の留意点 @ 上層路盤材は、ほとんどが中央混合方式などにより調整されるものであるので、その地域における供給状況を事前に調査しておくとよい。 A 各安定処理に用いる骨材は、下表に示す品質を満足していることが望ましい。この品質は、経済的な安定材添加量の範囲で所定の強度が得られる目安を示したもので、この品質から外れる骨材であっても、効果的に安定処理が行える場合には使用できる。
B 骨材の最大粒径は40mm以下で、かつ一層の仕上がり厚の1/2以下がよい。また、混合や締固めなどの施工性を考慮した場合、ある程度の粗骨材を含む連続粒度のものがよい。骨材の粒度分布がなめらかなほど施工性に優れ、細粒分が少ないほど所要の安定材添加量は少なくてすむ。 C 上層路盤の石灰安定処理は、PIの大きな地域産材料等の活用を図る場合に用いる。 参照:(テキスト2章P53,57)(舗装施工便覧3章)
| 【問 |
17】 車道におけるポーラスアスファルト混合物の配合設計に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 | (1) |
設計アスファルト量の決定において、一般に目標空隙率は25%以上とする。 | (2) |
マーシャル安定度試験用の供試体作製における突固め回数は、50回とする。 | (3) |
最適アスファルト量の決定は、マーシャル安定度試験による。 | (4) |
マーシャル安定度試験用の供試体作製時の混合温度は、一般に使用するアスファルトの動粘度が180±20o2/sになるときの温度とする。 |
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| 解答と解説: 解答--- (2)
【解説】(1) 設計アスファルト量の決定
2)積雪寒冷地や急勾配箇所では、目標空隙率を20%以下とすることがある。 3)最適アスファルト量におけるマーシャル安定度の値は、3.43kN以上となることが望ましい。 4)大型車交通量の多い道路における動的安定度の目標値は、交通条件、気象条件および経済性を考慮して1,500回/mm以上で設定するが、大型車交通量が著しく多い箇所では3,000回/mm以上で設定する。 5)設計アスファルト量における骨材の飛散抵抗性を評価する目的で、カンタブロ試験を実施して結果を報告する。 (3) 配合設計では,試し突きにより定めた骨材配合の混合物によるダレ試験(アスファルト混合物に対して、ある一定量のアスファルトを添加した際の余剰アスファルトモルタル分を判定する試験−右図参照)から,最適アスファルト量を設定する。その後,密度試験,透水試験,マーシャル安定度試験ならびに,必要に応じホイールトラッキング試験を行って,設計アスファルト量を決定する。 (4) ポーラスアスファルト混合物の混合温度は、均一な混合ができ、かつ製造運搬時にダレが生じにくい温度条件を考慮して決定する。ポリマー改質アスファルトH型の温度管理は、製造メーカが推奨する温度を参考に実施するとよい。 参照:(テキスト2章P108)(舗装施工便覧6,7章)
| 【問 |
18】 加熱アスファルト混合物の各種対策に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 | (1) |
耐摩耗性を向上させるには、フィラーの多いF付きの混合物を用いてアスファルト量が少なくなるようにするとよい。 | (2) |
耐流動対策においては、骨材の75μmふるい通過分のうち、回収ダスト分は30%を超えないようにする。 | (3) |
剥離防止対策においては、アスファルトの針入度が小さいものを用いると効果がある。 | (4) |
剥離防止対策として、アミン系界面活性剤を使用する場合は、一般にアスファルト全質量に対して0.3%以上使用すればよい。 |
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| 解答と解説: 解答--- (1)
【解説】耐摩耗対策;積雪寒冷地域や路面の凍結する箇所では、タイヤチェーン等による路面の摩耗が著しい。したがって、そのような地域では、耐摩耗性の高い混合物を表層に用いる。その他の混合物としては、グースアスファルト混合物、ロールドアスファルト混合物がある。 参照:(テキスト2章P64,65,66)(舗装施工便覧6章)
| 【問 |
19】 舗装用セメントコンクリートの配合に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 | (1) |
一般に、単位水量が140kg/m3以下と少なくなる場合には、骨材の粒度および形状が適当でないと考えてよい。 | (2) |
一般に、コンクリート中の空隙の増加が1%程度であれば、コンクリートの曲げ強度は変化しない。 | (3) |
舗設位置におけるコンクリートの空気量は、セットフォーム工法の場合、8%を標準とする。 | (4) |
スランプは、舗設方法に応じて適切に定める必要があり、簡易な舗設機械を使用する場合や人力で舗設する場合は、6.5p程度を標準とする。 |
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| 解答と解説: 解答--- (4)
【解説】(1) 舗装用コンクリートの配合は、所要の品質が得られるように定める。このためには、選定された材料を用いて、所定の強度や耐久性などの所要の品質と作業に適するワーカビリティーのコンクリートの単位水量をできるだけ少なくし、かつ経済的なコンクリートが得られるよう、各材料の配合量を定める。 参照:(テキスト2章P67〜69)(舗装施工便覧8章)
| 【問 |
20】 各種の舗装に用いる材料に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。 | (1) |
透水性舗装では、路床土が路盤に侵入することを防止する目的で透水シートや砂をフィルター層として設けることがある。 | (2) |
凍結抑制舗装のうち物理的な工法は、アスファルト混合物に添加した塩化物の染み出しによる氷点降下作用によって凍結を抑制する。 | (3) |
遮熱性舗装は、遮熱性材料などからなる遮熱層で保水した水分が蒸発し気化潜熱を奪うことで路面温度の上昇を抑制する。 | (4) |
明色舗装に使用する明色骨材には、人工骨材と天然骨材があり、人工骨材の方が光の反射率が小さい。 |
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| 解答と解説: 解答--- (1)
【解説】(2) 凍結抑制舗装は、凍結抑制材料をアスファルト混合物に混入したり、表面に施した舗装である。 参照:(テキスト2章P126, 128)(舗装施工便覧9章)
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